おのストーブ創業のお話

製缶工として働いていた私(小野正敦)が、薪ストーブと出会い、その魅力の虜になって、ついに妻と共に薪ストーブ屋を創業することになったエピソードを紹介しています。
私の薪ストーブへの想いは当時のまま。
工夫を凝らし腕を磨いて、これからも皆さんに喜んでいただける薪ストーブを作っていきます。

ドラマ「北の国から」に登場する、黒板五郎さんの生活にあこがれて

私は昔からドラマ「北の国から」のファンで、とくに大自然の中でコツコツとなんでも自分で作ってしまう黒板五郎さんの生活にあこがれを抱いていました。

私もいつか、五郎さんのように自分の手で家を建て、その家には絶対に薪ストーブを設置しようと考えるようになりました。ドラマの中で、北海道の厳しい冬のシーンに必ず登場する薪ストーブや暖炉のある暮らしがとても魅力的だったのです。

薪ストーブへのあこがれや薪ストーブのある家を建てたいと、妻に話している中で、実際には本物の薪ストーブを見たことがないということに気づき、妻と二人、薪ストーブを見に行くことにしました。

実際に間近で見て、薪ストーブにハマる

初めて目の前で見る薪ストーブは、自分が想像していた以上に素晴らしいものでした。薪を燃やす炎は美しく「なんて暖かいのだろう!それに心がポカポカする」と大変驚きました。

これまで以上に薪ストーブへの興味が湧いた私は、鋳物の薪ストーブ、鋼板製の薪ストーブなどの性能、デザイン、価格、etc…いろいろと調べるようになりました。調べるうちに、鋳物製の外国メーカーの薪ストーブは、燃やす薪の種類や燃焼温度などに制限があることが多く、また、鋼板製の薪ストーブは自分の好みのデザインのものが少ないことに気づきました。

それならいっそのこと、自分で設計して自分の理想とする薪ストーブを作ってみたくなりました。

というのも、私は製缶工として10年間の経験があり、自分でいうのもなんですが、仕事は丁寧ですし腕に自信もあったのです。

「自分の手で薪ストーブを作りたい!」と行動開始

いつの間にか、自分の手で「薪ストーブのある家を建てたい」という夢から、「自分で薪ストーブを作りたい!」という夢を持つようになっていました。もう四六時中薪ストーブのことで頭がいっぱいに。居ても立ってもいられない状態になりました。

早速、薪ストーブを作れる環境作りから行動開始!
高知県の中部、須崎市浦ノ内の山の中に自分で設計した工場を友人の助けを得ながら建てました。

工場完成後は、薪ストーブを CAD で設計し、薪ストーブのプロトタイプを製作、燃焼テストを行って燃焼効率をチェックし、設計図を修正し、また薪ストーブの構造に修正を加える…という流れをひたすら繰り返しました。

目指したのは、薪の種類を選ばない薪ストーブ

私が理想としている薪ストーブは、針葉樹、広葉樹などの薪の種類を選ばず、どんな薪でも燃やせる薪ストーブです。

それは、私の生まれたこの高知と関係があります。高知県は、県土の84%が森林地帯。日本全国47都道府県のうちで、いちばん森林率が高い県なのです。

一般的に薪ストーブの燃料に適しているのはカシ、ナラ、クヌギなどの広葉樹。いわゆる「どんぐりの木」などが適しているとされています。

もちろん高知県でも広葉樹(雑木)もありますが、やはり建築素材として使われる杉やヒノキといった針葉樹を植林した山が多く、そこからは間伐材(手入れで間引かれた木)が多く排出されます。

環境問題が注目され、昨今では間伐材の利活用を考えている企業や団体もたくさんありますが、しかしそれでも、多くの間伐材がそのまま山に放置され、朽ち果てていることも事実です。

高知で薪ストーブをつくるのであれば、間伐材の問題も解決したい。

間伐材を燃料として安心して使える、熱膨張に強い頑丈で伸縮性のある鋼板製の薪ストーブをつくること、私の理想とする「薪の種類を選ばない薪ストーブ」を実現することが、間伐材問題の解決策にもなると考えました。

そして、ただ薪が効率良く燃えるというだけではなく、できるだけ薪がゆっくり長く燃えること、さらには火を落としたあとも暖かさが持続する蓄熱性に優れていること…理想の薪ストーブのイメージはより鮮明になり、"おの式薪ストーブ"の原型ができあがったのです。

「鋼板製でありながら、あたたかいデザイン」のヒントはジブリ映画に

おのストーブのもう一つのこだわりは、薪ストーブのデザイン。
様々な薪ストーブを調べてみた結果、鋼板製の薪ストーブの場合、シンプルなデザインか男性的な "いかつい" デザインが多いように感じました。
しかし、私の理想とするデザインは、新しいのにどこか懐かしい感じのする時代を感じさせない「あたたかなデザイン」でした。

「鋼板製でありながら、あたたかいデザイン」をイメージした時に、頭に浮かぶのは「北の国から」と同じくらい大好きなジブリ映画です。
夫婦ともども、宮崎駿さんが手がけるジブリ映画の大ファンで、おのストーブのデザインは少なからず影響を受けていると思います。
宮崎駿さんと比べるのは無謀かもしれませんが、「宮崎監督ならここで妥協しないよね…」「よし手間でも妥協せずやろう~」なんて会話をしながら、薪ストーブをつくっています。

機能性はもちろん、長く愛されるような細部まで丁寧に作り込んだデザインを大事に考えています。

世界で一つだけの薪ストーブをお客様に

今振り返ると私自身、まさかこれほどまでに、薪ストーブにのめりこむとは思わなかったのですが、知れば知るほど、薪ストーブの奥の深さに魅了されている日々です。

小さな部品の一つひとつに至るまで全て自分たちでデザインし、設計図を作り、製作しているので、どれもが世界で一台だけのオリジナルデザインの薪ストーブです。

お客様とお話をしていると、これから薪ストーブを設置したいと考えている方、また買い替えを予定されている方、皆さん薪ストーブのファンの方は、それぞれに理想の”薪ストーブのある暮らし”のイメージをお持ちだと感じます。

おのストーブは、世界で一台のあなただけの薪ストーブを一緒に考えます。
手作りで、大量生産はできませんが、お客様と一緒に薪ストーブを作るプロセスや、薪ストーブをお家に迎え入れていただいてからのメンテナンスも、一緒に楽しめる薪ストーブ専門メーカーを目指していきます。

施工事例一覧