おのストーブを知ったきっかけ
「寒がりのご主人のために」と奥様から問い合わせ
体の芯から暖めてくれる薪ストーブに興味を持っていただく
馬場さんご夫婦が、おのストーブにお問い合わせをいただいたのは、2017年の冬。
奥様がおのストーブのチラシを見てくださったことがきっかけでした。
ご主人が寒がりで、何とかしてあげたいと思っていた奥様。
・薪ストーブが、家をまるごと暖める暖房器具であること
・遠赤外線によって、体の芯から暖めてくれること
私たちのチラシに記載していた薪ストーブの特性に興味を持ってくださったとのことです。
馬場さんご夫妻にお話を伺う中で、奥様が私たちと同い年であり、共通の知人がいることも分かり、話が弾みました ^ ^。
実は奥様は、ご主人とは真逆で、むしろ暑がりだという話も伺いましたが、「寒がりの主人のために、薪ストーブを設置したい」と仰っていただき、薪ストーブ・ジェニファをご提供しようという話になりました。
冬になると床が冷たい日本建築の家
ご自宅が、おのストーブの事務所の近くだったこともあり、お電話いただいて間もなくお家を訪問しました。
ご主人が寒がりだとは伺っていたのですが、広くて立派な日本家屋のお家は、確かに肌寒く、冬場には床がかなり冷たくなると感じました。
もしかしたら、”南国” 土佐の昔ながらの日本建築は、寒さ対策が不十分なのかもしれません。
薪ストーブの設計
課題は長いヒサシとお隣さんを加味した煙突工事
ご自宅にお邪魔して最初に驚いたのは、広いお家にも関わらず、家の隅から隅まで掃除が行き届いていて、床も家具などもピカピカだったこと!
農業もしながら家事もきちんとこなす、きれい好きで働き者な奥様に、ただただ感心しました。
そんな奥様が「主人のために」と、私たちに薪ストーブを依頼いただいているということで、ご主人にも奥様にも喜んでいただけるストーブを!と、家の構造の調査をはじめました。
ところが、想像していたよりもヒサシが長く、立地やお隣の家との距離を考えると、煙突工事の難易度が高いことが分かりました。
結局、初めてお会いしてから、約1年間かけて検討を重ね、ようやく2017年に施工することができたのでした。
薪ストーブの製造・施工
薪ストーブをどこに設置したらよいか、煙突と併せて検討
壁抜きと屋根抜き工事を組み合わせて、煙突問題を解決
薪ストーブの煙突工事は、多くの場合、壁抜きまたは屋根抜きの工事を行うのですが、馬場さんのお家に関しては、この2つの工事を組み合わせ、薪ストーブを設置したリビングから煙突を伸ばし、何とかストーブを設置できるイメージが付いたのでした。
薪ストーブの設置場所は、押し入れのリフォームで対応
煙突の位置が決まったら、いよいよ薪ストーブの設置場所です。
家の構造を考慮した結果、押入れをリフォームをすることで、寒がりのご主人が暖まっていただける薪ストーブのある空間が生まれると考えました。
押し入れを薪ストーブ設置場所に改良するため、畳敷きをフローリングに変更し、ストーブの重量に耐えられるように床をしっかりと補強。
1年の検討期間を経て、ついに馬場さんのお家に、薪ストーブ・ジェニファをお届けすることができたのでした。
薪ストーブのご利用状況
奥様が薪づくり、毎朝火をつけるのはご主人の日課に
寒いお家が快適に!そして、奥様の新しい趣味は薪割り!?
早起きのご主人。冬になると、朝起きて最初の仕事が、薪ストーブに火をつけることになったと伺っています。薪ストーブによって、あの寒いお家が快適に暮らせるようになり、良かったなと思います。
そして、驚いたのは、働き者の奥様。
なんと、薪ストーブの燃料となる薪は、すべて奥様がご近所さんの山に木材を分けてもらい、ご自身で薪割りをしているとか!
山まで、軽トラで木材を取りに行き、チェーンソーで玉切り(伐採後に枝を払い、丸太の状態にすること)を行い、薪割り機を使って薪を作り、ご自宅の横のスペースで薪を乾燥。
男性でも、なかなか薪づくりをできる方は少ないと思うのですが、山から木材を切り出すところから、薪を作ってしまう奥様。(まさに「スーパーウーマン」!)
私から見ると、とてもすごいことなのですが、「薪割りがとにかく楽しい」とおっしゃる奥様の話を聞いて、手間のかかる薪ストーブのある暮らしを満喫いただいているんだなと嬉しくなりました。
ペットのワンちゃんも、薪ストーブの前がお気に入りで、いつも暖かいストーブの前で満足気に眠っているようです。
頑丈な おの式・薪ストーブも火の焚き方は大切
おの式・薪ストーブは、鋼板製で熱に強い特徴がありますので、鋳物製の薪ストーブと比較すると頑丈ですが、限度はあります。
鉄は、800℃を超える高熱で使用し続けると鋼板が曲がることもあります。
久しぶりにメンテナンスに伺った際に、薪ストーブを確認すると、馬場さんの薪ストーブには曲がりが生じてしまっていました。
かなり空気を入れて高熱で火を焚く使い方をされていたみたいです。
ご主人が冬の間、強い炎で薪ストーブを長時間使用された結果、鋼板の耐熱範囲を超えてしまったのです。たくさん使用いただくのは嬉しいことですが、補修をするために一度持ち帰らせていただくことになりました。
現在では、補修とメンテナンスを終え、火の焚き方を改めてきちんとご案内して、薪ストーブのある暮らしを続けていただいています。
薪ストーブは、天然の薪を原料とし炎を扱うため、家電の暖房器具のようにはいきませんが、正しい方法をお伝えして、これからも楽しく使っていただければと思います ^ ^